真のコンテンツマーケティングとは

テレワーク、在宅ワークに取り組む企業が増えています。当社と関係のある様々なWebコンテンツを解析してもテレワークに関するコンテンツへの流入が急増しています。ただ、どの企業もこの市場の波にどう乗ったらよいのか試行錯誤していることは間違いありません。

筆者は、2011年以降Webアクセスからコンサルティング業務に入り、たくさんの企業のセールスマーケティングをみてきました。そしてどの企業も同じようにぶつかる壁があることに気づき独立してサービスを立ち上げました。その中の一つにコンテンツマーケティング×データマネジメントの取り組みがあります。コンテンツマーケティングにこれまで取り組めなかった企業は、今まさに取り組むチャンスと言えます。

デジタル化に取り組んできた企業と全く取り組んでこなかった企業では、大きな差が生じています。ビジネス継続の危機に直面して初めて気付き、焦って対応し始めている企業も少なくありません。ただ、このギャップをいきなり埋めるにはヒト、カネ、モノ、データという投資をはじめ、社員のマインドから変革していく必要があります。まさに”働き方改革”なのです。

当コラムは、マーケティング全体から枝葉の枝にあたるコンテンツマーケティングのベース部分について書きたいと思います。

コンテンツマーケティングとは

当社が定義するコンテンツマーケティングは、広義において『ビジネス遂行に価値を生み出す手段である』と定義します。商品サービスの訴求やサポートするために作成するすべてのコンテンツを対象とし、つまりそれは、ビジネス遂行に大きな価値をもたらすべき手段であるということです。

「コンテンツマーケティング」にはマーケティングという概念が含まれていますが、マーケティングだけのものとして理解するのではなく、ビジネス戦略に基づき実行すべき手段であるべきです。”コンテンツを活用する”ということから、戦略ではなく作戦・戦術に分類され、つまりは戦略に基づき可変、うまくいかなければ手段を変更していくべきポジションに位置します。

ここでお伝えしたいのは、コンテンツマーケティングから取り組むと行き着くゴールが見えないということです。戦略なき手段とは、そういうものなのです。色々コンテンツを作成してABテストを行い、評価して不満/満足で終わっていませんでしょうか?その状態は、風見鶏のように目先の流行りに飛びつきそれを繰り返すだけのものです。そろそろ次のステップとして「会社としてどこに向かうのか」戦略からビジネスコンテンツに取り組むべきであると思っています。

セールスやマーケターには、この戦略部分をWhy(なぜこれを実行するのか)で自問自答する癖が必要です。目先のゴールはあくまでも目標であり、真のゴール(目的)ではありません。戦略に基づいたゴールが共有されていないとその場だけの瞬間風速で終わってしまいます。Who(誰が)、When(いつ)、What(何を)、How(どのように)、Where(どこで)のような手段に属する部分はWhy(なぜ)ゴール・戦略が決まってから立案すべきことなのです。

コンテンツマーケティングの基本

ここでは、コンテンツ制作に重要な要素であるデザイン、レイアウト、トーンマナなどのコンテンツガイドラインに関する内容は省略させていただき、その前段に関する基本について触れます。

コンテンツマーケティングの取り組みには、戦略策定が基本中の基本とお伝えしましたが、併せてマインド改革も必要です。すなわち、プロダクトアウトからの脱却、マーケットインへのマインド改革です。

また、自社にその力や仕組みをきちんと整備することこそがこの取り組みの必須条件でもあります。自社にノウハウや仕組みを持てない場合、正当な評価ができず、無駄な投資にも気づくことができず、会社の成長は頭打ちになります。この状況を繰り返している企業が多く、それが現状ではないでしょうか。もちろん、ビジネスパートナーは必要不可欠です。ですが、そのパートナーとの関係性・役割分担こそがこの取り組みの重要なポイントになります。

真のコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングの範囲は、データマネジメントも含め取り組む必要があります。新規顧客向け、既存顧客向け、パートナー向けなどの基本的なコンテンツ種はさておき、当該コンテンツの価値から得るべきデータ量と質まで設計する必要があります。

つまり、コンテンツ定義が必要です。例えば、多くの顧客にダウンロードして欲しいコンテンツと引き換えに、どのような情報を得るべきか。比較検討者向けのコンテンツと得るべき情報、購買マインドが高く競合に渡したくない情報はどのように渡し、どのような情報を得るべきか。また、イベントやWebinarのアンケートなども同様に計画が必要です。

顧客データの特徴として、顧客から直接得られる名刺にあるようなデータ、顧客のウェブ閲覧やイベント参加などからの行動から読み取れるデータがあります。そしてこれらを分析することで、さらに価値のあるデータを生み出すことができることを理解する必要があります。

つまり、”コンテンツを通し何を得るのか” この部分がコンテンツマーケティングの肝なのです。ここを理解しているか否かで、ビジネスに大きな価値をもたらせるか否かが決まります。例えば、顧客課題を把握し、顧客マインドを測り、反応や分析から次のアクションに活かすことができるようになります。また、さらなるコンテンツ作成に活かせるだけでなく、サービス改善のヒントやカスタマーサクセスにも活かすこともできます。ここまで含めた戦略があり実施するのが真のコンテンツマーケティングなのです。

営業部門、マーケティング部門、カスタマーサクセス部門、コンタクトセンター、製品開発R&Dなどの組織が保有しているデータは、ビジネス視点で見ると計り知れない価値があることに気づくでしょう。組織に横串を通しビジネス視点でデータを活用すべきです。

そろそろデータを味方にした将来の資産づくりに本気で取り組むべき時ではないでしょうか。

会社/製品

株式会社B-Storyは、デジタルマーケティングに取り組む企業を支援します。「実効性」と「実行性」をコンセプトに、戦略戦術ストーリーをデータ「蓄積、計測、可視化」の視点で一緒に作り上げていきます。

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